本つげってどんな木?
簡単に言うと「本つげ」=国産の柘植
昔から櫛にするなら「薩摩の柘植」といわれていますが、
逆に言うと「薩摩柘植」以外は櫛には向いていないと言っても過言ではないほどです。
櫛屋の中では「本つげ」=「薩摩つげ」
もともと、ツゲは成長が遅く、南方で育つ木です。
暖かい地方で育てば成長は早い!と思うかもしれませんが、
日本には四季があります。これがポイント!
春夏と成長し、寒い冬にグッと耐えるからこそ年輪が緻密で粘りのある櫛に最適の材料になるのです!
樹齢で云うと40~50年の歳月がかかるのですが、上質な薩摩柘植を
育てるにはそれはそれは丁寧に管理をされて育てられます。
何せ、鹿児島は台風の通り道。強い風で枝が折れてしまえばそこから水が入って傷んでしまうからです。
よくお客様から「庭に植わっているツゲの木も櫛になりますか?」
なんて聞かれますが答えは「No!」庭木として皆さんがご覧になれるのは
「イヌツゲ」といわれるもので厳密にいうと「モチノキ科」なのです。
櫛になる「本ツゲ」とは別物ですので育てて大きくならないそうですよ。
写真は櫛の材料となる薩摩ツゲが育てられている開聞岳(左)
簪や髪留めの材料となる薩摩ツゲ。樹齢は20年~30年(右)
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