時を越えて・・・

写真上は約50年前のとかし櫛、下は先週出来上がったばかりのとかし櫛です。
飴色に変化して木目がはっきり浮き上がっています。まだ50年ほどなのでつげ櫛で言えば中年と言った感じですね。
これからあと100年それ以上に時を経て使っていけるでしょう。
本拓殖(国産の薩摩拓殖)は材料として加工し櫛として出来上がると白木です。
最後の工程で椿油に漬け込むと黄色く仕上がります。
「黄色く揚がる=黄楊」と言われて「黄楊」と書いて「つげ」と読みます。
今日、ご購入された方が毎日毎日使いながら数十年後の飴色を楽しみにされる。
数十年後、「よのやさん、こんなに良い色になりましたよー!」とお店に見せに来てくださる。
(私も主人もだいぶ良い歳になってるなぁ(笑))そんな長〜いお付き合いが出来るのもつげ櫛屋ならではですね。
50年、100年の間に色々な出来事があるでしょうし、お客様の人生にも山あり谷ありあるでしょう。
それでもこのとかし櫛は飴色に変化しながらいつもお客様のお髪を美しく保ってくれることでしょう。

 

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