1本のつげ櫛と時間の流れ

1本のつげ櫛を見つめながら時間の流れを実感します。
薩摩拓殖が櫛の材料になるまでに育つには50〜60年。
その後伐採して乾燥させて…数年。
櫛の材料に加工して半年燻し、休ませ、また燻し、休ませを繰り返し…
櫛の形に切り出し、歯を切り出し、歯を削り、磨き上げて、焼き印を入れて、椿油に漬け込んで…
1つ1つのつげ櫛にはとても長い時間と労力がかけられ作られているのです。
それは私達の生活の中で流れている時間とは異なるスピード感ですよね。
それでも、つげ櫛を求め、ご愛用下さる皆さんの心を掴んで離さないつげ櫛の魅力とは…
現代に生きる私達はこのゆっくりと流れる時間に何処か癒しを感じ、時間をかけて作り出される丁寧な仕事に安心感を感じるのではないでしょうか?
よのや櫛舗には時代は変わっても変わらない物がある。