山に「の」

山に「の」
よのや櫛舗の屋号です。
よのやの創業は元禄文化の真っ只中。
今から約300年前の享保二年(1717年)現在の文京区の地で本つげ櫛専門の細工処として創業しました。
当時は日本髪の時代。
人々は櫛を自分で使う事は殆どありませんでした。それは髪結いさんや床山さんの仕事だったのです。彼ら専門の職人さん達の髪結道具を作って販売したのが「よのや」のことの始まりでした。
明治になると文明開化、断髪令の影響で人々は日本髪を下ろし洋風のヘアスタイルをするようになりました。
それは個人が自ら櫛を使い、髪を整える新たな習慣の普及を意味します。
当にこの頃、浅草伝法院通りに店舗を構えたのが「よのや櫛舗」の初代。
文京区の地で奉公しながら仕事を覚え、細工処を継承した初代は現在の熊谷市(与野の国)の出身だったので「よのや」と名付けられたのです。