サスティナブルなものづくり

「櫛になりたや薩摩の櫛に諸国娘の手に渡ろ」
江戸時代からこう歌われるほど、全国にその名を知らしめた薩摩ツゲ。
薩摩ツゲは硬く、強く、粘りと緻密さがあり、色艶が美しいのが特徴です。
また、薩摩ツゲは成長の遅い樹木です。
櫛の材料となるまでに50〜60年近くかかります。
つまり、今店頭に並んでいる櫛たちは先代、先先代の時代に植樹して育てられた薩摩ツゲを材料にお作りしているのです。
そして、今現在、育てられている薩摩ツゲはこれからの未来の櫛になる材料。
最近、よく耳にするサスティナブルという言葉。
人や環境に優しく、持続可能な考え方。
まさに薩摩ツゲを材料にした「本つげ櫛」は
「サスティナブルなものづくり」なのではなないかと思う今日この頃です。
写真は薩摩ツゲの産地
鹿児島薩摩半島にそびえる開聞岳